速報:6 Month Demo Review


今月1日にゲームの開発状況をまとめたムービー、6 Month Demoが公開されました
以前のデモより具体的なゲーム仕様に迫った内容となっています。
ムービーではパート毎に個々のゲームコンテンツをフォーカスしており、また、全編にわたってリチャード・ギャリオットの解説が付いています。
当記事ではムービーからのスクリーンショットと共に、ゲーム仕様についての考察を行っていきます。


▼ムービーの主な内容
・Kings Portの街
・Owl's Headの街
・ハウスモデルの紹介
・地下室の紹介
・ハウスデコレーションシステム
・会話システム
・クラフト
・コンバットシステム



■King's Portの街



街の外観。その名の通り、港が街の中心部を形成しており、その外側に居住区が広がっています。


先行出資者限定で建築が可能な水上の土地。建設出来るハウスモデルも専用のユニークなものに。


プレイヤーハウス建設用区画。サイズはVillageレベルのものです。


■Owl's Headの街



街の中央区。画面右の建物にはクラフトステーションが集まっています。


画面左手前には前デモで登場した酒場が。奥の石壁の向こうには大きめの土地区画が整備されています。


石壁の向こうの区画は高級住宅街のような雰囲気。ムービー中には警備の兵士の姿も見えます。


Townレベルの土地区画。

Cityレベルの土地区画。


■ハウスモデルの紹介



すでに紹介した各ハウスモデルがレビューされています。
今回はその中から最高級のハウスモデルであるLord of Manorの様子を紹介。

正面入り口。奥には会食用の大広間が見えます。


何十人と集まって会食が出来る豪華空間。ギルドホールとしても最適。


背の高い本棚が備え付けられた書斎。天井の高さが贅沢さを演出。


巨大なアンクを備えた教会のよう。結婚式場や小規模なイベントホールとしてもよさそう。


■ベースメント(地下室)



クラフトステーションが備え付けられている地下室。クラフターの作業場風。


地下室を酒場風にデコレート。地下にあるバーというのもいいですね。


地下の大きな蔵書スペース。ハシゴを使えば背の高い書棚にもアクセスが可能。


■ハウスデコレーション



以前にも記事でもお伝えしましたが、SotAのハウスデコレーションシステムには非常にイージーかつ直感的なインターフェースが採用されています。
ゲームプレイ画面からシームレスにオブジェクトを移動することが可能で、壁掛けの絵やタペストリーも自動的に壁際に沿って配置出来るように配慮されています。
さらにUOのようにアイテムは重ねることが出来、重ねた状態で下のオブジェクトをドラッグすれば上に乗っているオクジェクトごとまとめて移動することが出来ます。
例えば本がギッシリ詰まった本棚も、棚をドラッグするだけで棚中の本もまとめて移動することが出来ます。

このギロチン台のような大きなオブジェクトもバックパックに収納が可能。


自宅の敷地内なら自由にオブジェクトの移動が可能。タルを移動させたり重ねたりも一発です。


壁掛けのタペストリも、ちゃんと壁に沿って自動的に配置されます。


壁掛けの絵もごらんの通り。さらに別の壁面に移動させても自動的に向きが変わります。


絨毯の上に本棚を載せて絨毯ごと移動。本棚の本も独立して移動することが可能です。


■会話システム



以前のデモの時にもその片鱗を窺うことが出来ましたが、SotAの会話インターフェースはさらに進化して完成形に近づいています。
もちろんウリのフリーテキスト入力も健在。
相手のセリフの中から気になるワードをピックアップし、自由にテキストを入力してNPCとの会話を発展させていきます。

キャラ上部にセリフが表示。Ultimaシリーズからの伝統ですね。


新インターフェース画面。作りは非常にシンプルで、入力欄とチャットログのみです。
アバタールはよそ者であるため、街の衛兵から身分証明を求められています。


どこから来た?という質問に地球から、と答えるアバタール。
意外にも衛兵はすんなりと事情を飲み込んだ様子です。
地球人の来訪はニューブリタニアではすでに珍しくないことなのですね。


それでも街の人々はアバタールに対して友好的ではなさそう。どうやらそれは"予言"のせいらしいのだが…?
大陸でOracleと呼ばれているものが、アバタールのことについて何か悪いことを予言しているらしい。
また、大陸で取れた野菜を食べないよう人々に警告を発しているという。
知られざる何かが原因で汚染されているのだろうか?


これ以上衛兵に話しを聞いても、予言については情報が得られそうにない。
別れを告げて立ち去ろう。「それじゃあまたね」


■クラフト


SotAのクラフトシステムは材料の採集・精製・製造という3工程から成っており、SotAもUOのクラフトシステムとほぼ同じ根っこを持っています。
SotAではそれらに拡張を施し正統進化させる方針を採用、UO伝統のシステムをモダンにブラッシュアップします。
前回ペーパードールの表示は一枚絵でしたが、今回のデモでは3Dモデルになりました。

Owl's Headの街のクラフトステーション。商業の中心となる場所です。


溶鉱炉のクラフトステーションのインターフェース。
この台の上に材料とクラフト用のツールを乗せ、CRAFTボタンをクリックして処理します。


刀身の金型と材料のインゴットを乗せ、クラフトボタンをクリック。処理にかかる時間は一瞬です。
ブレードがテーブルに現れるのでバッグにドラッグ&ドロップして作業完了。(次のスクリーンショット参照)


今度はシート状の金型とインゴットをクラフトステーションにセット。


鉄のインゴットから金属の板が精製出来ました。


今度は鍛冶のクラフトステーションに移動


先ほど作ったブレードをセット。さらにスミスハンマーと剣のツカも乗せます。


ロングソードが完成。ペーパードールにドラッグ&ドロップすれば、すぐに装備出来ます。


今度は鉄の板×2とレザーストラップ×2を鍛冶テーブルにセット。


プレートの胸当てが完成。


もちろんすぐに装備が可能です。


■コンバットシステム



戦闘システムの解説では、Owl's Headの街の地下牢でコボルドと戦うシーンや、野外で魔法を使うシーンが収録されています。
気になるのは中央下のアイコンが並んだショートカットキーのインターフェース。
おそらく数字キーでショートカットを選んでスキルを発動する為のものだと思うのですが、各アイコンがランダムに消えたり出現したりしています。
今作の戦闘では"カオス"で"ランダム性"のある要素を取り入れる、と開発側がコメントを出しているので、そのアイデアの原型となるものになるのでしょうか?
フォーラムでもこの件については賛否両論で、スロットマシンみたいな目押しをさせる気ではないのか?、戦闘画面よりもインターフェースを注視しなければならなくなる、等といった意見も出ています。
確かに行く末を心配するような新要素ですが、今現在はアルファにも満たない開発段階。
心配するにはあまりにも時期尚早で、ムービー中の仕様は叩き台としてフォーラムでの議論に活用すべき、というのが大方の見方になっています。

アバタール(中央)と兵士2名がコボルトと戦闘中。
UOと同じく、敵をターゲットして近づくと自動で物理攻撃を行います。


洞窟を抜けた先には森が広がっている。


オオカミを発見


下のカードから炎の魔法のアイコンを選択。
マウスポインタの先に攻撃範囲を示す赤いサークルが表示されている。
奥の赤いラインは最大の射程範囲だろうか?


オオカミをターゲットし魔法を発動。ファイアボールがオオカミに向かって真っ直ぐ飛んでいく。


ドラゴンとの戦闘


動画の最後にはドラゴンとの戦闘の様子が収められています。
広々とした野原をドラゴンが飛びまわり、時折低空飛行をしてアバタールにファイアーボールを発射してきます。
地上ではコボルドもうろついており、回避と戦闘をバランスよくこなさねばならない場面となるのでしょうか。


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デモを見るかぎり開発は順調に進行しているようです。
この分なら12月にアルファデモがリリースされても、ハウスデコーレションやクラフトで十二分に楽しめそうですね。
クラフトにしてもハウスデコレーションにしても、このゲームのインターフェースは目的のオブジェクトを直接クリックすればすぐにアクセス出来るので、ゲームレスポンスが非常に良好な様子。
さらに1エリア内の家屋の数や画面内に描画されているアイテム数が予想以上に多く、商業地区やプレイヤーハウスが並ぶ住宅街は、ゲームオブジェクト満載の景観で賑やかな画面になりそう。
UOの銀行前の賑わいをぜひ今作でも再現してほしいですね。

戦闘に関してビジュアル的な面では3ヶ月前とあまり変化がなく、詳細なコンバットシステムの仕様もまだフォーラムで議論されている段階です。
しかし、その前提となる戦闘スキルや魔法スキルは大方の方針決定が為されており、近い将来PvP関係も含め戦闘システムにも目に見える大きな進行が見られるかもしれません。

本格的な開発が始まってから6ヶ月でここまで完成させるとは驚異的な開発スピードですね。
ストーリー、ハウジング&デコレーティング、クラフト、街、キャラクタークリエイト、会話インターフェース、といった、ゲームの骨格がすでに組み上がっています。
少数精鋭チームとゲーム素材の融通の利くUNITYエンジンがなせる業でしょうか。
もちろんScene Jamで魅せたファンの開発力や、ゲーム素材の無償提供、さらにフォーラムでの活発な仕様に関してのディスカッションなど、MOD文化を筆頭に、昨今のゲーム開発においてはファンコミュニティの力も無視出来ない開発リソースになっています。
リチャード・ギャリオット自身もいっている通り、ゲーム業界は開発環境自体を再開発する必要があるのかもしれませんね。

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