アルファテストR5の感想

R5の目玉はスキルを使った戦闘です。
SotAでは全く新しいRPGの戦闘システムを採用し、従来のよくある戦闘システムからの脱却を目指しています。
より詳しい戦闘の仕様や内容については、過去の記事を参照してください。
・SotAの戦闘システムについて
・Deep Dive - 戦闘や魔法などについて

ついにスキルと魔法が解禁されましたが、完成度は非常に低くまともに機能していないスキルも多数あります。
まだ各スキルのバランスがどうこうといった段階にはなく、まともに使えるスキルを探してなんとか戦ってみる、といった感じです。
また、スキルの再使用時にかかるクールダウンタイムもかなり適当な調整になっており、複数の敵と対峙してもその場で足を止めて有用なスキルのボタンを連打していればそうそう死ぬことはない模様。
戦闘システムが本格稼働するのはまだ数ヶ月先になりそうですね。

戦闘の様子を動画に撮ってあるのでぜひご覧下さい。
ファイアボールによる遠隔・範囲攻撃や、回転斬りによる複数同時攻撃など以前より戦術が広がっています。
さらにヒーリングによる回復も可能になっており、ソロプレイでもゾンビアタックの力押しに頼る必要もなくなりました。
弓攻撃では射撃モーションに入るとその場に立ち止まる仕様になっており、これもちゃんとバランスが考慮したものになっています。

R5 戦闘の様子



オマケ: 街中でのファイアボールファイト



グラフィックとインターフェース


・光源について

今回ライティングの仕様が変わり、より立体感のあるものになりました。
これにより各所の光源設定を一からやり直すことになったため、各地のライティングがおかしくなっています。
異常に暗いマップがあったり、木の陰にゴミのようなパーティクルが表示されたりしていますが、全体的な雰囲気はより良くなったように思います。


上が従来のガンマライティング。下が新しいリニアライティングになっています。
(参考:Unityユーザーマニュアルよりリニア ライティングの項
以前は白っぽかった光が、昼白色を帯びているのが分かります。
これで画面全体の雰囲気も落ち着いたものになりました。
個人的には以前のライティングもブライトかつビビッドな感じで、特にルナリフト周辺の白いストーンヘンジや草原などの場面では良く映えてよかったと思うのですが、UOの雰囲気をより再現することを考えるとこちらの落ち着いた色調のほうがベターかもしれませんね。

・ワールドマップ

R4の時点でワールドマップは以前発表されていたスタイルからは大きく路線を変更し、布のマップのような質感に変更されました。
R5ではさらにその路線をパワーアップさせた内容になっています。
新要素としてマップの拡大縮小や離れた部分を見渡すことができるようになったほか、雲や波といった自然現象や、人工物の風車などワールドマップ上でアニメーションするオブジェクトも増加しました。
今後もワールドマップに生き生きとした表現を盛り込んでいく予定だそうなので、製品版はとても賑やかな画面になりそうです。


また、街道などのヘックスにも専用のエリアマップが割り当てられています。
街道のヘックスに進入すれば、動物や資源が存在する街道マップを冒険することができます。
ここなら強力な敵がいないので、生産系のキャラクターでも資源採集ができそうです。



・エモート

エモートの種類がさらに充実。
R5では合計38種類のエモートを実際にテストすることができます。


AlmsForPoor - 貧しい者への施し
BellyLaugh - 笑い転げる
Blowkiss - 投げキッス
Bow - おじぎ
Cheer - 応援
Chicken - チキンダンス
Clap - 拍手
ComeHere - こっちへ来い、の合図
Cry - 泣く
Curtsey - 片足を引き膝を曲げた丁寧な会釈
Dance - ダンス
Dance2 - ダンスその2
Darkstarr - ダークスター式敬礼
Flex - いわゆるガッツポーズ
LourishWeapon - 武器を見せつける
JumpingJacks - ジャンピングジャック
Knighting - 跪き、頭を垂れる
Laugh - 笑う
NodHead - うなづく
Paper - ジャンケン・パー
Point - 指をさす
Ponder - 思案する
RaiseHand - 手を挙げる
Rock - ジャンケン・グー
RoyalSalutation - 丁寧な礼
RoyalWave - 丁寧に手を振る
Salute - 敬礼!
Scissors - ジャンケン・チョキ
Selling - 売り子のアクション。よってらっしゃいみてらっしゃい
ShadowBoxing - シャドーボクシング
ShakeFist - 拳を立て、腕を突き出す
ShakeHead - 首を横に振る
TakeOath - 宣誓
Talk - 会話の典型的なジェスチャー
ThroatCut - 首を切るジェスチャー
Toast - 乾杯!
Wave - 手を振る
Yawn - あくび

・コンパス


今回からコンパスが採用され、向いている方向がわかるようになりました。

・ジャーナル


ジャーナル機能が本格実装。
日記形式でクエストの請負状況やその内容が分かるようになっています。

・AFKモード


"/AFK"と入力するか一定時間放置すると、キャラクターはその場に座り込み、AFKモードに移行することができます。
他のプレイヤーからもわかるように、名前欄に[AFK]と表示されます。

総評


残念ながら、全体的にゲームとしてまだまだ遊べる段階にはありません。
スキルや魔法はどうにか動くといったレベルで、組み合わせやバランスを検討するところまで到達するにはあと2~3ヶ月は要するでしょう。
デッキシステムを本格実装した際のことを考えると、戦闘システムが落ち着くまであと半年くらいは必要かもしれません。
しかし、戦闘はクラフト・クエストと並ぶゲームの三本柱の一つで、PvPやPvEなどにも絡んでくる超重要なコンテンツです。
ここはじっくり時間を掛け、開発者・ユーザー共々納得のいく状態でリリースほしいところです。

ライティングの変更は個人的には歓迎でした。
おちついた色調のほうが、よりUltimaらしさを演出できると思います。
ただしその副作用として、従来のシーンが異常に暗くなったりしてプレイ不可能な場面もありましたが、これは次回のリリースに期待することにしましょう。

インターフェースも其処此処でパワーアップしています。
コンパスやジャーナルといった機能の他、ワールドマップ画面ではフレーム表示が実装されており、ゲーム本編でも描画フレーム数のカウントができるようになりそうです。
ワールドマップ画面の質感もいいですね。
前回では従来のスタイルのほうがいいんじゃないかと思っていましたが、今回の進化を見てこっちも十分アリかな、と思い始めています。
こちらの新仕様の方がヘックスの視認性も良いですしね。

また、テストの利便性を高める為、敵のHPバーやダメージの数字なども表示されています。
しかしリチャード・ギャリオットの発言によれば、この表示は最終的には取っ払って、敵の挙動から感覚的にヒットポイントやダメージを推察できるようにしたいと考えているようです。これは個人的に歓迎できる要素ですね。

あと、個人的に大きいと思ったのは、ゲームのバックグラウンドで稼働しているシステムがほとんど順調に稼働しているということ。
これはUpdate of the Avatar #71のクリスのポストに書いてあることなのですが、想定していた仕様どおりにサーバが動作している様子。
新世代の新しいマルチプレイの形である"セレクティブマルチプレイヤーシステム"の要となるものだけに、目に見えない裏方さん達の活躍には感謝です。
アイテムデータ関係のネットワークも劇的に改善しています。
UOのプログラムと同様に、SotAのゲームプログラムも堅牢で長年のアップグレードにも耐えられそうなものに仕上がって欲しいですね。

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