Shroud of the Avatarのグラフィックについて


Very Bad Graphics
https://www.shroudoftheavatar.com/forum/index.php?threads/very-bad-graphics.6879/


アルファテストに参加したユーザーからShroud of the Avatarのグラフィッククオリティが低いという声が上がっています。

・別にこのぐらいでもいいんじゃないか
・プレアルファだから仕方ない
・N64並のクオリティ
・グラよりもゲームシステム
・背景のグラフィックはいいけど、キャラモデルをもうちょっとなんとかしてほしい
・シングルプレイ重視ならもう少しグラフィックの向上を


などなど、それぞれのユーザーの受け止め方は様々です。
また、この状況に際しSotAのリードキャラクターアーティストであるQball氏が、SotAのグラフィッククオリティについてのコメントを発表しています。

1回目の投稿-----------------------------------

こんにちは皆さん。

まず、みなさんからのフィードバックに感謝しています。
みなさんのグラフィックについての疑問に対し、なるべく納得のいくように応えられるよう努めます。

Mutilator(スレッド主)や皆さんへ:
皆さんが言っているように、このゲームはまだ開発早期の段階にあります。
現在我々はシステム面のほうに開発リソースを集中させています。
しかし、リードキャラクターアーティストとして、キャラクターのクオリティも同様に重要だと認識しています。

まず、SotAの開発チームは非常に小規模なものだということをご承知おき下さい。
昨今のMMORPGタイトルに限らず、多くの次世代のゲームタイトルには大量のアートスタッフが投入されています。
たとえば、スカイリムの制作には8000万ドルもの制作費が投入されており、エルダースクロールズオンラインの制作費に至っては2億ドルを超えるのではないかとも噂されています。
この莫大な制作費により、大作タイトルはリッチなゲームコンテンツの早期開発を実現しています。

ではまず、多くのユーザーが抱いている疑問についてお答えします。

・SotAのキャラクターモデルは旧世代のゲームと比較して、10~20倍のポリゴン数とテクスチャクオリティを投入しています。よって、キャラクタモデルの完成は決して容易な仕事ではありません。
さらに単にモデルを完成させるだけではなく、コンセプトアートをゲームモデルに忠実に反映させるという仕事もあります。

・キャラクターカスタマイズのシステムの実装に関しても、これはまったくイージーな仕事ではありません。
私はギターヒーローのキャラクタカスタマイズシステムを担当した経験がありますが、今回はすべて1から作り直しているので、作業量が膨大なものになっています。

・キャラクタカスタマイズシステムを完成させたあとは、キャラクターの着る服や鎧のサイズを決定しなければなりません。どの装備を組み合わせても、グラフィックの干渉が起こらないようにしなければならないからです。
たとえキャラクターカスタマイズのない固定主人公のゲームであっても、上記のような調整作業には時間がかかるものです。

・肌、髪、キャラのコスチュームやシェーダーの調整には時間がかかります。
ユーザーにとって受け入れられるようなレベルになるには、数ヶ月は必要でしょう。

・キャラモデルの骨格についても、たとえ一種類の人型モデルを使い回すにしろ男女の2パターンそれぞれを別に考慮する必要がありますし、人型だけでなく、モンスター、四足歩行の動物、スパイダーといった多くの骨格パターンが存在します。

・SotAではユーザーの要望をできるだけ考慮するという開発方針をとっています。
コミュニティの意向次第で、開発中のコンテンツを路線変更させることができるのです。

・たとえば、当初はNPCキャラクターはUnity Storeで都合しようと考えていました。しかし、この計画はキャンセルになりました。ユーザーコミュニティから、反対の声が上がったからです。
ですから、現行の開発バージョンにはUnity Storeで販売されている出来合いのキャラクターモデルは存在していません。問題の一般人のモデルを除いてはね。

・最後に、シェーダーについてお話をさせていただきます。
今まで、Unityから購入したシェーダーを使って開発を進めていましたが、どのシェーダーにも弱点があることがわかりました。
よって、髪や肌、金属、反射、目といったものについては、自前で開発することを決定しています。
これらがすべて問題なく完成するまで、テストと調整を繰り返すことが必要になるでしょう。
このゲームの完成まで、まだまだたくさんの仕事が残っています。


当初は予定していなかったことをゲームエンジンに実装することになったため、ビジュアルシェーダーの完成までにはまだ時間がかかることでしょう。
しかし、ゲームシステムの実装とストレステストの実施は、グラフィッククオリティの調整に先駆けて行うことができます。
グラフィッククオリティの完成だけに数ヶ月を費やすことは、旧世代のゲーム開発のようなグラフィック優先主義に退化することを意味します。
新しいゲームエンジンで開発を行う時は、まず素の状態のグラフィックパーツで形だけを作っておき、それからほかのすべてのゲームシステムの完成を目指します。
グラフィックの調整は、ゲームシステムが完成してから行えばよいのですから。

どうか、現在私たちがグラフィックについての調整を放棄しているかのような理解は間違っています。
私たちが非常に"手堅い"ゲーム開発のプロセスを踏んでいるものとしてご理解いただけるよう、お願いいたします。

この投稿がユーザーのご理解の助けになることを望んでいます。

-Qball

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2回目の投稿-----------------------------------


こんにちはみなさん、Qballです。

まず、私に対する感謝のコメントは必要ありません。
開発もユーザーも、こういったゲーム開発のスタイルは史上初の経験なのです。ですから、今はできるだけ多くのユーザーフィードバックが最も必要とされています。
もっとフォーラムの投稿に時間を割きたいのですが、私のボスがどうも人使いが荒いものでなかなか…。

現在の開発中のコンテンツの中から、NPCについて少しだけご紹介しましょう。
SotAではゲーム中に数多くのキャラクターやオブジェクトを描画するために、レンダーパスの節約が開発の大きな課題となっています。
1キャラクターについて15以上のレンダリングパスが割り当てられていますが、NPCのレンダーパスの割り当てを1-2程度に引き下げることに決めました。
ただし、これはいわゆるモブキャラの一般NPCに限定されます。
重要なNPCやモンスターにはもっとたくさんのパスが割り当てられます。
一般NPCの移動できる範囲は非常に限られていますが、今後の調整次第ではもう少し範囲を広げることも考えています。

また、既存のNPCや動物のモデルにも改良を加えています。
ゲームに登場するキャラクターや動物のモデルを見て、完成度がまだまだ足りていないと感じたら、フォーラムにそれについてのスレッドををたててください。
開発メンバーもスレッドに目を通させてもらいます。

ではここで、改良したモデルのビフォーアフターを紹介します。






人型のNPCにもビフォー・アフターがあるのですが、これはまた別の機会にご紹介します。

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やはりグラフィックに関してはユーザー側も思うところがあったようです。
私自身も初めてオウルズヘッドに降り立った時に、なんだか現行のゲームの割にはグラフィックがショボいなぁ、という第一印象を抱きました。
いろいろと散策した結果、建物や内装用のオブジェクトのテクスチャの粗が特に目立ったように思います。
一番グラフィックについて難を感じたのは、Viking Homeのハウスモデルに初めて入った時でした。

床や階段を構成している木のテクスチャの質感が荒い上にテクスチャの解像度も揃っておらず、しかも床も壁も階段も同じような色のテクスチャを使っているため、内部の構造が一目みただけでは分かりづらいものになっていました。
ほかの建造物や農具などのオブジェクトなどにも大小同じような問題があり、単純にグラフィックが低いというよりも、クオリティの粒が揃っていないせいでチグハグな印象を受けてしまうような感じでしたね。

これはもちろんゲームシステムや街のレイアウトをテストするために、既存のオブジェクトパーツでの素組を優先した結果であり、最終的なゲームビジュアルではありません。

樹木や草原などの野外のグラフィックは現段階でも高いクオリティとポテンシャルを持っていると思います。
リアルタイムで生成される木漏れ日や、そこから見上げた時の太陽光の演出、リアルタイムで変化する太陽光の影の描画、風にゆれる草原も風が渡るのがわかるように草がウェーブを描きます。
空を群体飛行している鳥達も、個々の鳥はそれぞれランダムな飛行軌道を描いていて背景演出として非常に自然な印象を受けました。
空の描画は青すぎない落ち着いた色合いですが、草原や樹木の色使いはOblivionのような明るい色調。
個人的にこの点はうれしかったですね。
どうしても洋ゲーファンタジーは少しダークな色使いなことが多いので。

グラフィッククオリティを心配しているユーザーも多くいるとは思いますが、現在はプレアルファの段階であること、また開発スタッフの方針としてグラフィッククオリティに手を入れるのは開発の最後の方になること、前作ともいえるUltimaやUOのグラフィックはいずれもに"味のある"ものであったこと(グラフィックによる描画演出をけして軽視していないこと)、これらを鑑みて現段階でグラフィックについて語るのは時期尚早、というのが個人的な結論になります。

特にUOのグラフィックについては、膨大なアニメーションパターンが用意されていたので、リチャード・ギャリオットが動きによる演出に心を砕いていたのは容易に察することができます。
これについてはUOの個々のグラフィックを閲覧できるツール、Inside UO※を実際に使ってもらえばおわかりいただけると思います。※(動作にはUOクライアントのインストールが必要。クライアントはUO公式ページよりダウンロードが可能です)
大量のグラフィックパターンと複数のレイヤーを使ってキャラクターの衣装の重ね着を実現するなど、リチャードの細かな点に対するこだわりを垣間見ることができるでしょう。

開発側のコメントによれば、最終的なグラフィッククオリティはスカイリムと同じくらいになる予定だ、といっているので気長に完成を待つことにしています。
個人的にはオブリビオン程度でも十分許容範囲ですしね。

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