原文引用元
Mitch's Blog
http://mitchellhamilton.blogspot.ca/
Shroud of the Avatar Video Transcript #2 (Part 2 of 3)
(31:00 - 1:01:15)
PART 1/3はこちら
PART 3/3はこちら
RG:
キャラクターのダイアログ(会話形式)にも今取りかかっているよ。
既出のスクリーンショットや動画で見た人もいると思う。
現在の予定ではとてもシンプルなものになる見込みだが、昔のウルティマの様な雰囲気も残しておきたいと思っている。
では、この件とも関係しているスタッフをご紹介したいと思います。
*Rick Holtrop(以下RH)入室*
RH:
ハロー!
RG:
リックは動画の初めのほうで話した、ドラゴンとテイムの話の件の人だね。
RH:
ええ、あの件は本当にムリのない自然な形に仕上げることが出来ましたね。
実に楽しく出来た仕事だと思います。
RG:
リックの仕事についてもっと話すことにしよう。
彼はチームにおける専業としては唯一のゲームデザイナーだ。
元々、私はゲーム業界のデザイナーというものに対して批判的な立場を取っている。
その理由は、アーティストの才能も無ければプログラムも出来ないが、ただゲームってものが面白いからゲームデザイナーになろう、という消極的な理由でなろうというケースが多いからだ。。
もちろん、良いゲームデザイナーはみんなプログラミングやアートの才能も持っている、という意味ではないが、リックはそういうマルチな才能を持ったタイプのデザイナーだ。
私達が初めて一緒に仕事をした時は、あなたはQA(Quality Assurance Tester:品質保証テスター)として参加してましたね
RH:
そうですね。96年にUOとUltima9でQAとして一緒に仕事をしました。
RG:
リックはキャリアをスタートばかりの頃なのに、プログラムをマスターしてしまったんだ。
素晴らしいプログラム技術だった。我々はすぐに彼をプログラマーとして配置を換えたほどだ。
彼のアートの才能も、彼のオリジナルの絵を見た限り捨てたものでは無かったし、装飾家としても素晴らしい力を持っていると思った。
今まで会ったデザイナーの中で、マルチな才能をもってる人達の中では一番だと思ったね。
リックはデザイナーとしても素晴らしい。それにコードも書ける、少なくとも私よりもね。
プログラミング、ビジュアル関係、そしてなんといってもゲームデザイニングだ。
RH:
どうもありがとう。
RG:
では、実際にどのシーンでどういったことをデザインしたのか話してもらいましょうか。
RH:
まず2つあります。
先月取りかかったジプシーキャンプのところですね。
戦闘がほんの少しと、あとはNPCとの会話のソーシャルがメインなシーンです。
会話シーンのプロトタイプ的なものですね。
もう一つは街の包囲戦のシーンです。
これは戦闘がピックアップされたもので、会話などのソーシャルな要素は無く、その現場の状況からどういったクエストが進行を読み取ってもらえたと思います。
まず、クエストログ、というものがありませんし、女性キャラクターの頭の上にI need help!というテキスト表示もされていませんが、一目で彼女が助けを必要としていることがわかるように作っています。
彼女の妹が街に取り残されているが、彼女にはどうすることも出来ない。
そこでプレイヤーに助けを求めている、という形になっています。
プレイヤーは一目見れば、街がカタパルトによる砲撃や炎に包まれており、街が戦場と化していることが理解出来ます。
カタパルトは、直接私の手によるものではなく、私がこのシーンを担当してる時に別のスタッフが技術デモとして使ってくれと言ってくれたので入れた要素です。
一から街を作りそれを火事に包まれるようにデザインする、この一連のビジュアライズと街に起こった出来事を創造するのは楽しい仕事でしたよ。
RG:
さらにこのシーンからはストーリーのインスピレーションを得たよ。
既にメディアでも話してことがあるんだが、まだリックは聞いたことが無かったかな?
悪役の親玉が最後のシーンでプレイヤーをずっと待っていてくれるわけでなく、自ら出張ってきて街を破壊しにくるんだ。
悪役はこの世界では非常にアクティブに動いている。
彼らは何かしら目的をもって街に攻め入っている。しかし、それはただ人を殺す為ではなく、何かを探す為にそうやって回っているようだ。
だからプレイヤー達は悪役達の動向と目的、両方を突き止めなくてはならない。
もし、プレイヤーが住んでいる街が襲われて急いで戻ったとしても、町中の家や店は戸に板が打ち付けられていて、物資も情報も手に入らない。
それどころか、プレイヤー自身の家にもアクセスすることが出来なくなる。
こうなると、家に荷物を置きに帰ることも、装備を整えることも出来ない。
そこでは、街を救って平常状態に戻すことしかプレイヤーに出来ることはない。
そういったシーンから、世界をアクティブなものにしていきたいと思ったんだ。
RH:
このシーンでは私がクレジットされていますが、元々は技術デモとしてスタートしたもので私のプログラマーとしての仕事でした。そこにリチャードが来て、そのシーンを見ていたんですが半分くらい見たところでリチャードにアイデアが湧いてきて、会話の形式やゲームプレイの流れ、その時は設定が無かったシーンの背景なんかが形作られていったんです。もしノートブックがあれば、その時の会話を書き留めておけばよかった。
実に面白かったよ。
RG:
OK。では次に…元々ペット関係は担当する予定じゃなかったけど、今じゃ"pet guy"になったね。
RH:
その時の会話から沢山のアイデアが出てきて、それらのアイデア全てについて2日掛けて話し合ったね。リチャードの過去の体験からどういうアイデアを考えついたのか、そしてそれらの中には面白くなりそうなものもいくつかあったよ。
普通じゃまず発想出来ないようなアイデアがね。
RG:
もちろんそれはプレイヤー達にとって面白い体験が出来るものになると思っている。
それから、SotAのウェブサイトで戦闘以外のダイアログインターフェースの詳細について、ユーザーの意見を求めるつもりだよ。
RH:
あと、リチャードは知らないと思うけど、UOをテストプレイしていた当初はPKや嫌がらせばっかやってたんだ。
でもそれから、家をいじってみたりとか、戦闘以外のコンテンツに目が向き始めた。
それで、生産とかにもシナリオ的な意味付けをするよう期待していたんだが、いざリリースされたUOを見てみると、ただのマクロ作業に終始するだけだったね。
RG:
どうもありがとうリック。
*RH 退室*
RG:
では…NPCのスケジュール。そう、まだ詳細は決まってないんだ。
それについては考えてはいるんだけど、あ、リックが入ってくる前に、空と天体の話をしてたね。昼夜のサイクルもあるんだ。天候や天体の変化もね。
この話題にちょうどいいタイミングだ。
+*Brandon Cotton(以下BC) 入室*
RG:
ようこそBee!では自己紹介と経歴などを。
BC:
ハイ、ブランドンコットンです。みんなからはBeeって呼ばれてます。
Portalariumには設立当初から居て、その前はNCsoft、Dungeon Runnersに居ました。
直接にはリチャードとは仕事をしたことが無かったんですが、NCsoftを退社してPortarariumを立ち上げる際に彼と出会ったんです。
経歴としては技術デザイン、箱庭世界の創造、必要に応じて細々としたデザイン等々もやっていました、今は色んな状況に対応出来るようにしています。つまり、人手がいる時にそれに掛かれるようにね。
ですから、出来るだけ色んな場面に関わって、なおかつそれらを上手くつなげられるような役割を担当しています。
RG:
特にシステムに強いね。さっき話していたリックとも話していたことだけど、素晴らしいデザイナーとはデザイニング一辺倒だけじゃなく、技術かアートに関しても明るくなければならない。Beeはプラグラマーとして第一線でやっていける力量があるし、技術面でも引けをとらない。そして、デザイン面での仕事も、システムデザインにおいて特に役立っていると思うよ。
BC:
ええ、リチャードの言う通り、デザイナーはデザインだけでなく、他の側面でも何か持っていなければならない。私も、プログラム一辺倒よりも、プログラムも出来るデザイナーというポジションでありたいと思っています。
プログラミング、あるいはアート、どちらか一つの専門であるならば、その一面だけを突き詰めることに専念することによって、そのゲームをよりよいものに出来ると思うけれど、もしデザイナーであるならば色んな種類の作業に関わることになる。
私はそういったデザイナーの役割も気に入ってるよ。必要に応じてそれらの作業の基礎を身につけ、そのプロジェクトの色々な作業を関わっていくのがね。
RG:
最近もひとつ大きなヤマを解決したよね。このマップのデザインを始めた時、山をポップアップさせるのはカンタンなことで、ここを山にして、ここも、ここも、そしてここには木を置いて、としていたが、もはや個々の山というよりも山岳地帯のようになってしまった。Beeはそれらの山の間を埋める作業をしていたが、それがさらに山岳地帯の趣に輪を掛けることになった。私とローレンとBee、三人とも湾岸線のことなど考えておらず、マップの構造的に大幅な手直しをせざるを得なくなったことがあった。
でも、それを置き換え編集だけでなんとかすることが出来た。
ええ、ローレンも技術面でいい仕事をしてもらいましたよ。
私がその情報をもとに、マップの高さを調節して、テクスチャーデータを他のスタッフからもらってきて、それらを組合わせて世界を作るんです。Ultimaの世界を一緒に作る作業が出来るって、これは凄いことですよ。
というのも、Ultimaは子供の頃にプレイしたゲームですから。
新しいUltimaの世界を作ることに携われて、しかもそこで世界中のプレイヤーが入ってくるというんですから。
作業的には他にも色々なことをやりますけど、あっちに敵を配置してとか、こんなシーンを作ってとか、プレイヤーがもっとエキサイト出来るようなビッグ・ワールドを創造するこのマップ作りの作業が一番楽しんでやってますね。
ローレンと一緒に仕事をしていると、プログラミングや技術的な面で彼から教わることも多いですよ。さらにそこから仕事が捗ったりして、本当にこのゲームの世界を作ることはエキサイティングなことだと思います。
RG:
こんな質問があるよ。
船による航海とか、地図作成のようなコンテンツはありますか?
まず私から少し話すことがあります。この2つあるマップは、外のアウトドアフィールドのマップで、実際に完成してゲームエンジン上でも稼働しているものです。
サイズは16x16ヘックス。
これじゃ冒険も出来なそうな広さですが、実はマップのパーツを足していけるようになっているんです。ホラ、これで1スクリーン分増えましたね。でもこれでもまだ手狭なのでさらに足して32x32ヘックスにします。
まだこれじゃ足りない?それではさらに96x96ヘックスに。
これなら冒険・探索に相応しい広さになったでしょ。
アウトドアマップでは未知の場所は霧に包まれていて、隣のヘックスの様子までしかわからず、冒険の気分が盛り上がると思います。
行ける場所はたくさんあり、道に迷うこともあるでしょうが、プレイヤー自身の力で打開してみて下さい。
:BC
それからもう一つ、まだまだ未完成なんだけど今NPCのスケジュールを作ってるよ。
これがまた革新的かつダイナミックなもので、時間をかけて取り組んでる最中さ。
ゲーム世界の人物達がダイナミックに生活していて、まさに生きている世界を創造しようとしているんだ。
さらに、ワールドマップもダイナミックな要素を取り入れようと思っている。
ただ単に、ワールドマップ上のここにフレンドのキャラがいて、ここに敵のキャラがいて、とかそんなんじゃなくてね、いきなり隕石がマップ上に落ちてきて、ここでなにかのイベントが起こったぞ!みたいな感じにね。
RG:
マップの話に戻りましょう。
Kickstarterである一定以上の金額を出資してくれたユーザーには、布製のマップがプレゼントされます。これはワールドマップの原板とも言えるものになるでしょう。
というのも、今後ゲームの世界では都市の破壊が起こったり、新しい島が出来たり、大洪水が起きて大陸を流れる新しい河川が出現したりするかもしれないからです。
しかし、KSで貰える布製マップは今後新たに作る予定は無いからです。
エピソード2のリリース時には、新たなマップを追加し、陸地面積は約2倍になります。
さらにエピソードを追加する度に、陸地は倍々に増えていく予定です。
また、必要に応じて随時土地を追加していくこともあるでしょう。
世界の土地に変化が起こる度に、新しいマップの画像データをアップデートしていきます。
いわゆるその時々の世界のスナップショットのような感じですね。
なので、ゲームの世界の一番最初のマップの状態が描いてある布製マップは素晴らしいコレクターズアイテムになると思います。
これを手に入れる機会はこのKickstarterでの出資でだけになります!
BC:
じゃあね。どうもありがとう!
*BC 退室*
RG:
テレポーターは世界中にあるの?
はい、KickstarterやSotAのウェブサイトを見てくれた人はそれらのゲートのようなものをご存じかもしれません。
我々はこのゲートを、lunar liftと呼んでいます。
このゲートは月の満ち欠けに応じて出口の場所が変わるようになっており、さらにゲーム中のテクノロジーによって、ある都市間での移動も可能になっています。
皆さんの知りたいと思っていることに、ルーンやストーンを使ってプレイヤーが任意の座標にすぐ移動出来るようなシステムはあるのか?(訳注:UOに於けるrecallとmarkのスペルに相当するもの)という疑問があると思います。
これは現時点では未定です。しかし、それらに関する理に適った提案や、面白いアイデアがあればぜひ採用したいと思っています。
では質問をもう一つ、シングルプレイにエンディングはあるの?
ええ、ゲームのストーリーの終わりに、ある結末を迎えるようになっています。
そしてまたそのエピローグにて、エンド後にもプレイヤーがこの世界に存在し続けるのにムリの無い説明が為されるでしょう。
このゲームのストーリーはあなた達プレイヤーの為に書き下ろされたものです。
もし、単純にストーリーに沿ってゲームを進めるのであれば、いわゆる伝統的なソロプレイのロールプレイングゲームのようなフィーリングになるでしょう。
ここで重ねて言っておきますが、SotAはストーリーラインに沿って進めていくロールプレイングゲームであり、その舞台となる世界はプレイヤー達の行動によってさまざまな変化が起こっていくというスタイルになります。
そして、その世界をフレンドと一緒に冒険したり、そしてまた気が向けば知らないプレイヤーと共にプレイすることも出来るのです。
*Mary Rose Monkowski(以下MRM)入室*
MRM:
ハイ、マリーローズ・モンコスキです。
ユーザーインターフェースのアートデザインを担当しています。
このプロジェクトでは、ウェブサイトのグラフィックデザインも担当しました。
出来れば、ウェブサイトよりゲーム本体の仕事がやりたいんだけどね。
ここで働く前は、あるゲーム会社のMMORPGでユーザーインターフェースを、さらその前はイベントなどでの展示デザインをやっていました。
RG:
じゃあ、別の業界からゲーム産業に来たんだね。
MRM:
ええ、使ってる仕事道具は同じだけどね。
でも、こっちのが楽しいわ。
RG:
それはよかった。
このユーザーインターフェースという分野は、5年前くらいにやっとその重要性が認知され始めてきたんだ。もしゲームの出来映えがどうあろうとも、ユーザーインターフェースがダメだったら、そのゲームをプレイするのが苦痛になるだろう。
あなたの昨年からこのプロジェクトの為にやってきた作業や、ここ数週間のウェブサイトのデザインの仕事っぷりを見るに、随分と骨を折ってくれたことが分かるよ。
MRM:
ええ、本当によ!
RG:
正味の話、あなたの仕上げてくれた仕事は実に丁寧で素晴らしいものでした。
特にウェブサイトの件は、時間が無いところを随分ムリをしてもらいました。
MRM:
いえいえ、ではどうもありがとう。
*MRM 退室*
RG:
Ultima2のロケットを出してはいかがですか?
これは面白い質問ですね。クリス・ロバーツのゲームから宇宙船のモデルを借りて、彼のゲームと接点を作ったりなんかしようか、なんて以前考えていたんですよ。
Ultima 7のことを覚えていますか?ブリテインの北東に墜落したKilrathi ship(訳注:Origin Systems制作のスペースコンバットシム"Wing Commander"の機体)を仕込んでおいたんです。その中からKilrathiウォリアーが出てくるんですが、これはHoe of Destruction(破壊のクワ)でないと倒せないんですね。そんな小ネタがありました。
いつデベロッパー・フォーラムがオープンしますか?
いい質問ですね。まだ正確な日時がどうなるかわかりませんが、今月の終わり頃までには、と考えています。ただ、実際のところはどうとも言えないですね。
サイト自体は出来ているんですが、まだフォーラムのページからは見えません。
ジーナに聞いてみないとわからないね。
ではまた新しいスタッフを紹介します。
*Ryan Caltabiano(以下RC) 入室*
RG:
さあ入って。では自己紹介を、何を担当しているのかな?
RC:
ハイ、RCです。いわゆるコード・モンキーなんて呼ばれてるゲームプログラマーです。ゲーム業界に入って5年になります。プログラミングといえばほとんどゲーム関係ですね。
他のMMORPGの開発にも参加していて、Shadownabeの時はインターンとして初期から加わっていました。Faxion Onlineや、他にも2作ほど経験があります。
RG:
では、自分の為した仕事で代表的なものは何になるかな?胸を張ってコレだっていうのは。
RC:
ゲーム世界のモンスターやキャラクター全般、それから基本的なユーザーインターフェースのコードは私が担当しました。そしてそれらのアートワークはマリー・ローズがやってくれたんです。チームワークの賜ですね。
RG:
戦闘の技はどうだい?残念ながらKickstarterの段階ではユーザーのみんなにまだ見せることは出来なかったんだけど、もう君のマシンでは戦闘関係のプログラムも動いてるよね。ただ、戦闘の技についてはもう少し開発を詰めてから公開したいと思っているんだ。
でも、その内の一つ、剣を振り回す技は公開出来たね。
RC:
ええ、パワード・ワールウインドですね。
RG:
そう。(キーボードの)数字キーに割り当てて、適時範囲攻撃を繰り出すことが出来る。
KSの期間中にもっと他の技も公開したいと思っているよ。
RC:
ええ、楽しみですね。作ってる側もチャレンジングでやりがいのある仕事です。
SotAは将来的にドンドン拡張していく予定ですし、私のできる限り素晴らしいものに仕上げたいと思っています。
*RC 退室*
RG:
それでは次の質問…テレポート・ルーンは出てくるの?
これはさっきすでに答えた件だね。
ヨーロッパのユーザーもSotAに期待しています。
ええ、ヨーロッパのメディアの取材も受けましたし、またヨーロッパのマーケットのサポートを我々は重要視しています。
実際に、イギリス、フランス、ドイツでゲーム市場の1/3、さらに日本を合わせれば全体の1/2を占めるものになるでしょう。日本を除いてもヨーロッパだけで1/3のユーザーを抱える見込みですから、当然サポートの方は期待していてくれて結構です。
JRPGについてどう思う?
興味深い(It's interesting)と思っていますよ、日本のだけでなくアジア圏のMMORPGでF2P(Free to Play:ゲームクライアントとゲームプレイは無料で、課金コンテンツは各自自由に購入するスタイル)のものが沢山出ていますね。
ビジュアルは優れたものが多いと思いますが、肝心のゲームシステムがEverQuestやWorld of Warcraftの模倣であるものがほとんどの様です。
どのMMOをやっても、クエストはマップに表示された矢印に従って進んでいくものばかりで、そしてこんなゲームばかりの現状だからこそ、我々はもう一度新しいものを作りだそうというモチベーションを得たのです。
*Chris Spears 入室*
RG:
プレイヤーコミュニティのイベントは?
もちろん歓迎します。
これからのゲームショーのイベントや、開発者向けのカンファレンスだけでなく、プレイヤー有志開催のコミック・コン(訳注:Comic-Con 米でのコミケ的なイベント。米国カリフォルニア州サンディエゴ開催)やドラゴン・コン(訳注:Dragon-Con ゲーム、アニメ、SF等のイベント。米国ジョージア州アトランタ開催)にも我々は参加したいと思っている。
Kickstarterを利用しての資金調達はパブリッシャーよりもユーザーとの関係を重視しているからこそですしね。
ユーザーのみなさんこそが我々のボス(上司)であり、共に開発を進め、共にゲームに出資を行い、そしてゲームに求められているものを直に受け止めていきたい。
以前のスタイルでは、ゲームを完成・出荷するまでにパブリッシャーのセールス部門が色々と注文をつけてきて、それに従わなければならなかったしね。
今回の開発スタイルなら、出荷する前にユーザーが早期の実装を望んでいるコンテンツを洗い出して、出荷時に納得のいくクオリティに仕上げていくことができる。
その為にはユーザーのみなさんに早期にベータテストに参加してもらい、リリースに耐えるクオリティになるまで開発をサポートしてもらいたい。
国・地域ごとのサーバーや制限はあるの?
まず最初に、SotAは従来のMMOのような集中型のクライアントサーバーのシステムはとりません。どちらかといえば、対戦型のゲームやFPSのようなマッチ・メイク型の接続になります。
フレンドに地域ごとの制限はありませんか?グローバルでフレンドを作れますか?
この質問の回答にはクリスが適役でしょう。
地域制限のないグローバルなプレイは可能ですか?
CS:
従来のMMOのような集中型のサーバではないですが、メインサーバ自体は存在し、プレイヤー全員がそれに接続するようになります。
しかし、そのメインサーバの機能はマッチ・メイキング(ユーザー同士の相互接続)やゲームデータの送受信を担うものです。従来のMMOのようなサーバではありません。
アンリアルトーナメント(対戦型FPS)で海外のプレイヤーと対戦するようなもの、と考えてもらって差し支えありません。
そして、戦闘システムは戦略的ではあるものの、忙しい作業にはならない、"ラグ・フレンドリー"なシステムであるべき、と考えています。
RG:
では、次の質問に。主に生産職でのプレイはどのようなものになりますか?
私が思うに、UOをEQやWoWと比較した時に第一に誇れる点はプレイスタイルの多様さです。
WoWではまず戦闘に重きがおかれていて、どこでなにをするにしても戦闘が付きまとう。
戦闘無しではゲームを進めることも出来ない。
しかし、UOでは全プレイヤーの2/3は戦闘のコンテンツに関わっているが、25-35%のプレイヤーは全く戦闘に関わっていない。
もし鍛冶屋としてプレイしているのならば、戦闘のことは全く気にすることなく、鍛冶屋として必要なスキルのことに専念し、他のプレイヤーが必要としている品物を生産していればよいのです。
そのことこそが我々のターゲットとしていることなのです。
戦闘のコンテンツ以外でも、十分に歯ごたえのあるリッチ・コンテンツを用意し、存分にその道を極めてもらえるようなプレイの多様性を支持します。
クラフトについてもう少し話しましょう。
クラフトについては今までも言及してきましたが、ツールを使い材料・原料を消費し、あなたのスキルレベルに応じてアイテムを作り出すという、従来の(UOライクな)レシピに重点においたシステムなるでしょう。
ユーザーインターフェースを思い切りシンプルにしたマインクラフト的なもの、と言ってもいいかもしれません。
ミニゲーム的なクラフトシステムは考えていません。
例えばフライパンでベーコンを焼く、ということをするにしても、まずボウルにベーコンを用意して、その前にさらに何かを用意して、といったようなプロセスの為のプロセスを踏む行為はいささか退屈なものです。
レシピシステムとクラフト操作的なタスクの中間的なもの、そしてそのタスクは各種クラフトスキルと外観こそ違えど実質的に共通なインターフェースで統一されていること。
これが我々の目指すクラフトシステムです。
この解答を出すには数ヶ月を要するでしょう。
公式フォーラムにはそれに関するスレッドがありますが、本格的にそれらに取りかかるには少なくとも二ヶ月ほど後になるでしょう。
*End of Part 2 (1:01:15)*
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