原文ソース
https://www.shroudoftheavatar.com/forum/index.php?threads/deep-dive-%E2%80%93-crafting-april-2-2014.9159/
SotA一周年を記念して、3月31日から4月7日まで連日開発メンバーによるハングアウトが放送されています。
それぞれの回にテーマが設定され、今回はクラフトシステムが焦点となっています。
Deep Diveと銘打っているだけあって深くゲームの仕様を掘り下げており、本タイトルに注目しているユーザー諸氏には非常に見応えのある内容となっています。
本記事はライブ放送の文字起こしを翻訳したもので、原文の文字起こしと要約はフォーラムメンバーのFireangel氏によるものです。
Thanks Fireangel!
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SL:
Shroud of the Avatarのクラフトシステムが目指すゴールは、ゲーム上にある全ての価値のあるアイテム(all of the best items in the game)がプレイヤーのクラフトによって作り出されたものになることです。
さらに言うと、ベーシックレベルのアイテム以外はシステムによってジェネレートされない仕様、と言い換えることができるかもしれません。
このデザインはユーザーコミュニティのトレードやクラフターの活動をより促進することでしょう。
プレイヤー主導によるゲーム経済(a strong player-driven economy)の実現、これこそが我々の目標です。
LB/RG:
その通り。
おっと、話に入る前に少し注意をしておかなければならないね。
ではまず、サンキュー、サンキュー、サンキュー、コミュニティの皆さん。
プロジェクトが始まってからもう1年経ちました。今あるのもコミュニティの支援のおかげです。
SotAの開発スタイルは非常にユニークな方式を採用し、このDeep Diveの配信もそのうちのひとつです。
こうやって開発状況を、ユーザーコミュニティのみなさん、そしてパブリックの場にすべて公開しています。
こういうスタイルですから、仕様についての我々の発言や、すでに実装している仕様も、これから実装予定の仕様についても、すべて変更される可能性があります。
よって、すべては"暫定"のものとしてご理解いただくようここでお願いしておきます。
そうだよねスター・ロン?
SL:
ここで"Don't lawyer me, Bro!(確かなことは言えないぜ)"って言えばいいのかな?
LB/RG:
そう。以前スター・ロンが言ったこのフレーズ、チャットルームで流行っているんだってね。
SL:
ええ昨晩もチャットルームで使われていましたね。
LB/RG:
今このフレーズを知ったみなさんもどこかで使ってみてください。
Gina/FireLotus:
ちょっとちょっと、いつまでその話をしてるの。
LB/RG:
ではまず、(動画の)メンバーの紹介を。
"B(開発スタッフのメンバー。Bは愛称"、スター・ロン、そしてクリスです。
今回のテーマはクラフトということなので、"B"に出演してもらっています。
SL:
我々はSotAのゲームデザイン案として今まで様々なアイデアを出してきました。
システムやデータの実装にあたり、どういったコードを書けばアートデザインを再現するプログラムを作ればいいかといったこともね。
その作業をやってくれたのが、この人"B"です。
Bを交えておこなうデザイン会議は非常に素晴らしいものになりました。
彼はしばしば暴走する我々を諫め、時にはB自身も加わり一緒に暴走してくれました。
LB/RG:
まったくスーパースターばかりの素晴らしい開発チームだよ。
場数を踏んだベテランもいれば、インターンや業界に飛び込んだばかりの若い人達もいる。
本当にどのメンバーもハイレベルな実力をもっているんだ。
特にBは今風のゲームデザイニングについては非常に頼りになる男だ。
彼にはプロジェクトの先陣を切ってもらっているよ。
CS:
その通り。
彼は私が書いたコードにケチをつけまくるんですから。
こんなんじゃダメだとか、これじゃ武器が上手く動かないだろ、とか。
B:
みなさんからいただいたフィードバックはまず私が一番先に読ませていただいています。
そしてそれを元にゲームの仕様を改善する作業をしています。
ゲームデザインについて他の人と話していて思うことがあるんですが、"オレのゲーム"を開発している、という意識を強くもっている人が多いんですね。
でも、それは違うんですよ。それじゃいけない。
"オレ達のゲーム"なんです。"オレ達のゲーム"の"一部"を担当している、と認識すべきです。
まだ20%の完成度のこのゲームを、"オレ達"が協力しあって開発を進めていっているんです。
そして完成度が100%となり、ゲームが動いた暁にはその喜びもひとしおでしょう。
振り返ってみれば、開発プロジェクトそれ自体が一種のエンターテインメントだったといっていいかもしれません。
開発メンバーやコミュニティのユーザーからのフィードバック、それら全てがゲームとして結実するのですから。
CS:
Bは開発における"クラッチ"といってもいいかもね。
モーターから出力されたパワーをホイールへと伝達する役目をもっているよ。
LB/RG:
SotAのクラフトシステムでは、クラフトのスキルを上げる際にたくさんの低レベルアイテムを量産してはNPCに売ったり、どこかに捨てたり、といった事態が起こらないようにしたいと思っている。
スキル上げが単調な作業の繰り返しにならないようにね。
どんなアイテムをクラフトするにしても、その作業プロセス全てに意味をもたせ、そして楽しめるものにしたい。
R4はまだそれを実感できる段階ではなかったね。
クラフトレシピについても"学習"の要素を導入したいと思っている。
クラフトレシピはお店にいってNPCから買うこともできるけど、他のプレイヤーから教わったり、自分で発見したり、リサーチしたりできるものにもしたいんだ。
ユーザーにはいろんな素材の組み合わせを試してもらい、どんなアイテムをクラフトすることができるか挑戦してほしい。
今までのテストで作ってもらったアイテムはまだほんの初歩的なものにすぎない。
もしあなたが新しいアイテムを作り出す組み合わせを発見した時には、レシピブックにそのレシピが書き込まれるんだ。
B、現在のクラフトの仕様を説明してくれないか。実装予定の仕様をコミュニティに理解してもらって、そこからさらに質問に答えていく形にしよう。
B:
繰り返しになりますが、これから話すアイデアや仕様はあくまで叩き台にすぎないことをご承知下さい。
SotAでは、アイテムを組み合わせることによって新しいアイテムを作り出すことができます。
その組み合わせがクラフトブックにレシピとして記載されていきます。
当初はレシピの数が少なく、クラフトブック(レシピブック)はガラガラでしょう。
そこで冒険やクエストで得たアイテムを組み合わせて新しいレシピを発見していくのです。
最初期に考えたクラフトシステムのデザインは非常にフラストレーションが溜まる代物でした。
しかし、それを発展させてブラッシュアップし、今想定しているクラフトシステムの基礎となったんです。
その初期のシステムとは、クラフト中にさまざまな調整を行う必要があるものでした。
例えばクラフト中に火加減を調節することができるんです。
火加減しだいでできあがりがよかったり悪かったり、といった仕様です。
しかし結局それはボツになりました。
クラフト作業はすべてのクラフトスキルにおいて共通の作業内容となり、共通のインターフェースが採用されています。
素材の採集もクラフトの作業も非常にシンプルなものに落ち着いたんです。
我々はクラフトにおける操作は極力シンプルなものとした上で、そこから"おもしろさ"を引き出せるような仕様を考えることにしました。
SL:
まず、ゲーム内のアイテムは大きくわけて2つの種類に分けることができます。
ひとつは武器やアーマー、そしてイスといった、使っても無くならないアイテム(原文:Duarable Item)。
もうひとつは消費アイテム。
これはポーションなどのアイテムや、スタッフやワンドへのエンチャント・チャージなどが相当します。
この2つにはクラフトのプロセスにおいて大きな違いがあります。
前者は自分のスキル値とクラフトするアイテムの難易度によって、さまざまな"できあがり"の状態になるでしょう。
例えば、始めから壊れている状態であったり、できあがりのクオリティが想定よりも低かったり、逆に想定以上に良いアイテムができたりもします。
消費アイテムの場合は"部分的成功"というものがなく、クラフトに失敗した場合は必要な材料を失うことになります。
以前ユーザーから出たアイデアの中に、レアな動物を料理することによって一定時間有用な効果を発揮する食べ物を作り出す、というものがありました。
これは開発チームの中では考えていなかったアイデアで、非常におもしろいものだと思います。
それからフォーラムでは空腹に関する仕様も提案されていましたね。
いわゆる空腹度がゲームプレイに影響を及ぼしてくる、というものです。
私はこのアイデアに賛成していましたが、Fallout New Vegasをハードコアモードでプレイした時にこの考えを改めることになりました。
ハードコアモードでは、飲食や睡眠を欠かすとプレイヤーは死んでしまうんです。
さらに食料と飲料がアイテム枠を圧迫してしまい、武器を2丁とわずかな弾薬程度しか持ち運ぶことしかできません。
私はアバタール達をそんな目には遭わせたくないですからね。
そこでリチャードとBと私で、食べ物と空腹度の観念をどうゲームに持ち込むか話し合いをしたんです。
その結果、あくまで食べ物の効果はちょっとした追加効果的なものにとどめることになりました。
アバタールは食事を取らなかったせいで飢え死にしたりはしません。
食べ物はHPの回復に影響したり、経験値の獲得レートを上昇させたり、ある行動を素早く終わらせることができたり、といった効果をもつようになるでしょう。
CS:
"ユニコーン・パイ"などいろんな食べ物が登場する予定ですが、我々はそれら食べ物すべての効果を把握し、すべての食べ物にアイテムとしての存在意義を与えたいと思っています。
LB/RG:
"テーブルは四角い形以外のものもありますか?"という質問がきているね。
もちろん答えはYes。まだレシピブックにはのせてないけどね。
我々はプレイヤーハウスを飾る家具のほとんどが、クラフターが作った品物になるようにしていきたいね。
さすがに全部が全部、というわけにはいかないけど、なるべく多くできるように。
アイテムをバルククラフト(量産)できるかどうか?という質問もあるようだ。
これも答えはYes。
スター、バルククラフトのデザインは今どうなっているのかな?
SL:
バルククラフトはまだテストには実装されていませんね。
バルククラフトのレシピはレシピレベルのランクが高いのものとなり、作成難易度が高くなります。
例としては、鉄のインゴット×1のレシピと鉄のインゴット×10のレシピが存在し、後者のほうがより高いスキルを要求するようになります。
CS:
Seirからの質問がきていますね。
"すべてのクラフトレシピに(コールタールなどの)燃料のアイテムが必要になるのですか?"
全てのレシピに必要になるわけではありません。
ただし、あるカテゴリのレシピで要求される頻度が高いものもあります。
鍛冶クラフトにおける、コールタールなどがそうです。
LB/RG:
クッキングスキルにおいても燃料が必要になるだろうね。
裁縫をするためのソーイングマシンやタンニングテーブルを使用する時には、あなたの筋力が燃料となるでしょう。
この"燃料アイテム"はクラフトシステムの一要素を担うことになるんだ。
たとえばある特殊なアイテムを溶かしたりするのに"ドラゴンファイア"や"地獄の業火"といった燃料アイテムが必要になったりする。
これはBが提案してくれたアイデアなんだ。
クラフトをより興味深いものにし、そして多様性を持たせてくれると思っている。
CS:
アルケミースキルにおいては、空瓶がどのレシピでも必要になりますね。
LB/RG
そこでガラス細工が登場するわけだ。
Bはあらゆるクラフトに、スキル同士の関連性を持たせるというアイデアを思いついた。
こうなると膨大な組み合わせのレシピが登場することになるだろう。
たとえば、溶解スキルで金属を溶かし"型(Mold)"に流し込んでパーツを作る。スピアの先端部分とかね。
そしてスピアの柄は木材をボードに加工して、さらにボードから棒を作る。
そしてスピアの先端と棒を鍛冶スキルか大工スキルで組み合わせてスピアを作成する、という流れになる。
このアイデアはクラフトの多様性を深めてくれるはずだ。
B:
燃料についてもうひとつお話が。
明かりとしてトーチが使えないような天候下では、代わりにランタンを明かりとして使う場面も出てくるでしょう。
こういった明かりとして使う燃料はどの照明でも共通で使えるようにし、小分けにして必要な分だけ用いることができるようにする予定です。
SL:
Bubonicからこんな質問がきているよ。
"武器や防具の多くがユーザーメイドのものになるそうですが、クラフター達のスキルが上がる前のゲーム初期にプレイヤーたちはどうやって装備を調達すればいいのですか?"
多くのネットワークRPGをプレイしてきた経験からいうと、コアプレイヤー達のやり込み具合は開発チームの予想の上をいくのが常です。
よって、プレイヤー達のクラフトスキルのレベルが足りないせいで装備が全く整わない、という状況はおそらく起こらないでしょう。
もちろん、テストをして実際にどうなるか見極める必要はありますけどね。
もしスキル上昇曲線とクラフトできる装備の性能が見合わないようならば、ゲーム進行に支障が出ないようにより低いスキルレベルで性能の良い装備ができるように調整ますよ。
冒険をメインとするプレイヤーとクラフトをメインにするプレイヤー、それぞれの各レベルが同じように上がるようにバランスをとっていきます。
LB/RG
これはゲーム内経済に関する質問とも受け取れるね。
もしクラフターのプレイヤーが足りないという状況になったとき、装備品の相場は上がることになるだろう。
装備品の相場が上がれば、一儲けしようとクラフトに乗り出すプレイヤー達も出てくる。
そして需要に供給が追いつくというわけだ。
もちろん需給曲線はプレイヤー達の行動によって変動するが、ゲーム運営側も常にゲーム経済の状況を監視し、アイテムの価格についてなんらかの介入をすることもあるだろう。
たとえば(バランス調整のために)NPC製の高性能な武器をゲームに投入しても、エルフスレイヤーのような"武器の成長"が起こらない為、そのアイテムの価値を限定することができる。
こんな質問もきているね。
"プレイヤーによってクラフトされた超強力な武器が様々なプレイヤーに使い込まれた場合、その武器は一体どこまで強くなるのでしょうか?"
武器の成長については、すでに大まかな仕様が決まっているんだ。
スター、私が言うことに何かまちがったところがあったら訂正を頼むよ。
あなたがある武器を使って大量のエルフを倒したとする。
するとその武器に"エルフスレイヤー"のタイトルがついて、エルフに対して特殊な効果が付加されるようになる。
つまり、"どの敵をどれだけ倒したか"という情報を武器が記憶し、その情報に相応しい効果が発揮されるというデザインになっている。
SL:
ええ大体その通りです。
我々はゲームデザイン初期から"武器の強化"という概念を取り入れようと思っていました。
鍛冶による性能アップや、使い込むことによって付加される特殊能力といったものですね。
しかし、ある武器を装備することによって使い手に変化が起こる、というアイデアに関してはまだ実装されるかどうかは決まっていません。
これは広く意見を募ってみないといけませんね。
CS:
TEKから質問がきているね。
以前実際に彼と会って武器の仕様について話したこともあるんだ。
武器はメンテナンスを重ねる度に維持コストが増大していき、ついには手放すことになるでしょう。
だからほとんどのプレイヤーは武器を使い込んでレベルアップさせても、何度か修理して使った後は新しい武器に切り替えていくことになります。
SL:
TEKにはいろいろな提案をしてもらっているよ。
"Full Lootが採用されない場合は装備品のアイテム需要が減ってゲーム内経済に悪影響が出るのではないか?"という質問ももらっているようです。
これに対する答えも用意してあります。
まず、第一に常に新しいプレイヤーが流入するので、根本的に需要がなくなることはないでしょう。
次に、NPCへ売られた装備品はゲームのアイテム流通網へと還元され、さまざまなルートテーブル(宝箱やモンスターの所持品など)に登場します。
そしてゲーム内には需要と供給のバランスが常に存在し、需要に応じてアイテムの値段は変わっていくでしょう。
SotAはアイテム需要が絶えることのないような経済システムを目指しています。
また、クリスがすでに言ったように、アイテムの修理には常にコストが必要になります。
強化やエンチャントをした強力なアイテムであるほど、そのコストは高くなっていきます。
いつかはアイテムを修理せずに手放さなければならないときがくるので、その時にクラフターの需要がでてくるわけです。
さらにPvP専用スキルには相手の装備品を破壊するものもあるので、ギルド戦争などPvPerによる装備品の需要も多くあるでしょう。
これらの要素によって、アイテムの需要が無くならないようにバランスをとっていきます。
LB/RG:
Bがおもしろいアイデアを提案してくれたよ。
アイテムに自作の紋章をいれられるようにするんだ。
実装するとして、どんな仕様にすればいいと思う?
紋章の登録者だけが紋章入りのアイテム作れるんじゃなくて、委託や許可によって他のクラフターが作れるようにもするとか。
B:
紋章の作成者がオリジナルレシピを発行して、それを使って作る形式にしてはどうですか?
LB/RG:
ブランドが制作委託する、みたいな。
B:
そう。プレイヤーは誰でも自分だけのオリジナルクラフトレシピを作成することができるようにします。
LB/RG:
さあブレインストーミングが盛り上がってきたぞ。
自作の紋章をオフィシャルなものとして登録すると証明書が発行され、クラフターにその書類を手渡すことで紋章入りのアイテムが作れるようになる、というのはどうだろう。
B:
それは私の案よりよさそうだ。
それならレシピの組み合わせに幅をもたせることができますからね。
LB/RG:
Melchior Meijerからの質問。
"プレイヤーの出生地の設定はありますか?例えば、キングスポート生まれだと船の建築などにボーナスがつくとか"
おもしろいアイデアだね。
でも、今のところそういった設定を作る予定はないです。
私たちが現在注力しているのは、徳のシステムをさらに洗練したものにする作業です。
このシステムではプレイヤーはどの住む町によって何か影響を受けるかもしれません。
スター、この件について何か意見が?
SL:
質問では出生地に触れられていましたが、SotAのストーリーではアバタール(プレイヤー)はすべて地球からやってきたという設定になっています。
ですから、アバタールにゲーム内における出生地というのは設定することができませんね。
Aaron Swordmasterからも質問を頂いています。
"プレイヤー主導の経済システムを導入するそうですが、シングルプレイヤーモードではその恩恵を受けることができないのですか?"
まずSotAの世界のアイテム流通には、2つの独立したアイテムリストが存在します。
ひとつはNPCの店員が販売しているアイテムのリスト、もうひとつはルートアイテムのリストです。
シングルプレイオンラインモードならプレイヤーはゲームサーバに接続しているので、他のプレイヤーがクラフトしたアイテムなど、サーバ上にあるすべてのアイテムにアクセスすることが可能になります。
しかしシングルプレイヤーオフラインモードの場合は、サーバ上にあるデータには一切アクセスすることができません。
オフラインモードではNPCが販売しているアイテムの在庫は常にストックされており、またルートアイテムのパターンも変化することはありません。
しかし、(オフラインでも)我々はプレイヤーが作成したアイテムが世界中で流通するようにしたいと思っています。
これはシミュレーションの段階ですが、オンラインの最新のアイテムデータを、オフラインモードにも反映できるようにするアイデアも考えています。
RG/LB:
オフラインモードについて、ひとつ話しておきたいことが。
シングルプレイオフラインモードはサーバに接続せずとも遊べるモードだ。
オフラインとオンラインモードではキャラクターが完全に独立しているので、プレイヤーはオフラインで自由に世界をハックすることもできる。
しかし我々はパッチをリリースしてゲームに新しい要素を導入していくので、オフライン専用のユーザーも時々パッチを導入して、最新のバージョンでオフラインモードをプレイすることを推奨するよ。
さらに我々はMostly-Offlineモードの構想をもっていて、これはサーバの最新のデータをオフラインモードに反映するというものだ。
もちろんオフラインモードの一種であるので、あなたのゲームプレイはオンラインのゲームサーバにはなんの影響も与えない。
CS:
オフラインモードについてひとつアイデアがあります。
NPCの店員の格好が、自分のクラフトスキルの習得度によって変わっていくのはどうでしょう。
プレイヤーがオフラインモードでクラフトをするいい動機になるんじゃないかと。
スキルの習得度が70%くらいになると、NPCがフル装備になるんです。
オンラインモードでは100%まで到達するのはかなり時間がかかると思いますが、オフラインならすぐに達成することができるでしょう。
RG/LB:
Bubonicからの質問。
"ゲームバランスに関与しない3Dモデル(デコレーションアイテムなど)を制作したり販売したりすることは可能ですか?"
これは十分に実現できると思うね。
ユーザーが作ったコンテンツを実際のゲームに投入することには全く問題はない。
ただし、ゲームエンジンの基準に則していること、テクスチャデータを過剰に浪費しないこと、SotAのプログラム上でエラーを発生させる危険性のないものであること、これらの条件を守りさらに我々のチェックに合格する必要がある。
また、我々が使用している独自のシェーダーや仕様にも対応していなければならない。
このチェック作業に対応できる人材も新しく用意しないといけないね。
SL:
今やっているクラウドソーシングのような形で実現できるかもしれませんね。
ユーザーメイドのコンテンツに関しては、正式ロンチ後に検討することになると思います。
RG/LB:
このDeep Diveでのトークの内容は全て開発中のアイデアに過ぎず、決定した仕様ではありません。
実装するかどうか分からないものについても言及することがあります。
どうかご了承下さい。
SL:
Don't lawyer me Bro.
二つ質問がきていますね。
"鍛冶スキルで作成できるアイテムには木製のパーツが必要なものがあるようですが、どうやって調達すればよいのですか?大工スキルをもったプレイヤーの協力が必要なのですか?"
たとえば、ポールアームの作成には木の柄を必要としますね。
この木の柄はどこかから調達する必要がありますが、大工スキルを上げて自分でまかなうこともできます。
SotAのクラフトシステムは、各クラフトスキルが相互に補完しあうような関係にデザインされています。
プレイヤーは"鍛冶屋"とか"大工"といった"クラス"に限定されることはありません。
クラフトスキルの取得上限まで、各クラフトスキルのツリーから自由に好きなスキルを選択してください。
1人のプレイヤーでクラフトスキルの大部分を取得することができるにする予定ですが、プレイヤー主導の経済に悪影響が出ないようにある程度制限を課すつもりです。
RG/LB:
あと、需要と供給によってゲーム内の経済が成り立っていることを忘れないでほしいね。
オノやポールアームを作成するために、鍛冶屋は常に木の柄を必要としている。
そこで林業を主とするプレイヤー達が伐採した木材を加工して木の柄をつくり、鍛冶屋に供給するわけだ。
需要さえ高まれば、プレイヤーはオンラインモードでもオフラインモードでも、街の中で木の柄を販売している店をみつけることができる。
あるアイテムの需給が決定するまでに、様々な要因が関係してくるだろう。
さらに我々はクラフトレシピの数を大量に用意する予定だ。
クラフト材料となるアイテムも多岐にわたるので、どのアイテムの需要が高まるかは非常に予測しにくいものになっている。
SL:
こんな質問もあります。
"アイテムを作成した後、さらにそのアイテムを強化したりエンチャントをしたりすることはできますか?また、その際にはアイテムの外見が変化したりしますか?"
質問の前半部分に対してはYES。
このゲームのクラフトシステムはアイテム作ったらそこで終わり、というものではありません。
さらにアイテムを強化することで磨きをかけたり、エンチャントを行ったりすることによりアイテムを価値あるものにすることができます。
さらに強化とエンチャントを両方行うことのできるアイテムも存在します。
また素体となるアイテムによって、強化やエンチャントできる回数が変わってきます。
アイテムの外見が変わるかどうかという質問に対しては、YESともNOともいえないけれど…ある状況においてのみYESといってもいいでしょう。
ゲームのテクスチャデータはメモリの領域に格納されています。
空きメモリが多ければ多いほど沢山のデータを収納できるのです。
32-bitのシステムのPCでは、メモリの少なさにゲームパフォーマンスは引っ張られることになると思います。
大規模なアップデートの際には各アートデータも更新されるので、アイテムやそのエフェクトの演出が変わる可能性があります。
強化やエンチャントしたアイテムも炎や氷のパーティクルをまとうようになるので、ビジュアル面での変化あります。
CS:
Bはこういった作業の段取りを全部つけてくれるんです
もしクラフト関連で具体的なアイデアがあれば、ぜひBに伝えてみてください。
RG/LB:
カオスレディ・Amber Raineから質問が届いているようだ。
"プレイヤーベンダーには販売だけでなく、買い取りの機能もありますか?"
SL:
ぜひその機能は実装したいと思っています。
販売の機能については特に問題はないのですが、買い取りの機能については少し複雑になってきます。
ベンダーが買い取りするアイテムの量や価格をプレイヤー自身が設定しなければなりませんからね。
でも、ストレッチゴールのひとつとして実装を実現したい項目です。
ゲーム内経済にもきっと良い影響を与えてくれるでしょうしね。
ベンダーの買い取り機能はぜひウィッシュリストに加えておきましょう。
RG/LB:
Canterburyからの質問。
"B、レシピのバリエーションによってアイテムの外見に変化が起こったりはしますか?"
B:
アイテムの見た目の質問は前にもありましたね。
もちろん、アイテムグラフィックのバリエーションはできるだけ用意したいと思っています。
しかしそのためにはコンセプトアートを用意してアイテムをゲーム用のグラフィックに起こす作業をする必要があります。
これは非常に時間と手間が掛かるのです。
しかし、我々は全てのアイテムを何かしらユニークなものにしたいと思っていますよ。
また、プレイヤーがアイテムを好きな色に染めることができるシステムも用意するつもりです。
RG/LB:
それについてもう少し触れてみようか。
染色のカラーパレット数は大量に用意する予定だ。
でも実際の仕様はどういったものになるのかな?
単色のものや、複数の色が入り交じったものはあるのか?
そしてカラフルなアーマーを作ろうと思ったらどうすればいいのか?
鍛冶屋がそれを全部行うのかな?それともなにか染色場のような場所が用意されてる?
B:
現在の仕様では、色は三原色から成るカラーパレットを使用します。
衣服や皮製品は一度染色するとずっとその色のままですが、金属の鎧の染色は一時的な色の変化となります。
金属鎧は色がハゲてしまうので、塗り直しが必要になることがあります。
シェーダーの仕様やプログラムの複雑さを考えた結果、そういう仕様になりました。
また、衣服や皮の染色は生地だけでなく、完成した製品も後から好きに染められるようになります。
RG/LB:
ありがとう、よくわかったよ。
Starr、こんな質問がきているようだ。
"大都市が主にトレードの中心地になってしまいそうに思えますが、その他にトレード用のハブは用意されますか?"
今度はAaron Swordmasterからの質問。
"クラフト作業が有利になるような場所などはありますか?"
次はこんな質問もある。
"滝の下で瞑想することでよりよいルートアイテムが得られるようにしてください"
昨日もらったアイデアの中には、こんな提案もあった。
"Fires in Hilt" - これはある特定のマップでは炎を扱うクラフトにおいて特別な効果を発揮する、というものだ。
こういったアイデアはでているのかな?リアルタイムの条件によってクラフトに変化がおこったりとか。
SL:
それらをまだ完全に把握や整理をしていないのですが、リアルタイムな条件がクラフトに影響を及ぼす、というアイデアはありますよ。
特定の場所や特定の時間だけにレアな資源を採集できたり、特別なアイテムの作成ができたりする、というアイデアも面白そうです。
年に一回だけチャンスが訪れるスーパーレアなクラフト、というのもいいですね。
満月の夜にだけユニコーンからタテ髪が手に入る、とかもね。
RG/LB:
リソースについての話もでたけど、ウルティマではマンドレークやナイトシェードは月夜の晩にしか採集できなかったんだ。
リソースだけでなくクラフトにも同じアイデアを適用してもいいんじゃないかとおもってる。
もちろん気象条件や天体条件以外の条件を要求してもいいしね。
緯度経度の他にルナリフトからの距離、なども特定のレシピの条件として設定してもいいんじゃないかな。
B:
面白いですね。
ゲーム世界のいろんな条件を様々なシステムと絡めてみると、それぞれの要素に意味をもたせることができるし。
SotAでは仮想世界のシミュレートには力をいれていますしね。
山の頂上でしか手に入らないあるリソースが強力な武器の材料になる、というアイデアもあります。
また、私が手がけているマップのひとつに、ある特定の日の日没だけに起こるイベントがあるんですよ。
マップに様々な仕掛けを施して、時限式の仕掛けを設置したり、特定の時間帯だけにあるクリーチャーがスポーンしたりするようになるとか、いろいろなことができるでしょうね。
SL:
ある街や地域に特色を出すというのもいいでしょう。
たとえば、オウルズヘッドを大工と林業の街として設定するとか。
これらのスキルを使ったり商売をしたりするのに絶好なロケーションとして設定するんです。
しかし世界にひとつだけの大工と林業の街としてしまうと偏りができてしまうので、同じコンセプトの地域を世界中にいくつか作ったほうがいいでしょうね。
ウルティマではユーが森の街として設定されていました。
時間もおしてきましたし、クラフトについて話しておかなければならないところはドンドンいきましょう。
まず、現在のクラフトシステムの完成度はやっと土台と最低限の機能がそなわった程度の段階にあり、ここから肉付けを行っていくという作業に取りかかることになります。
たとえば作成者の銘やマークを入れられるようにしたり、武器がどういう使い方をされたか記憶できるようにしたり、ツールチップの表示などを導入していきます。
プレイヤー製のアイテムは世界の物流網の中でずっと流通し続けていくようになります。
あなたも様々な作成者のアイテムを手にするようになるでしょう。鍛冶屋の名前やエンチャンターの名前が入ったアイテムがずっと世界を巡っていくんです。中には両方の名が入ったアイテムもあるかもしれません。
ある日あなたが手に入れたアイテムを見てみると"これはStarrが作成した剣で、Bにエンチャントされている"といったこと起こるかもしれません。
以前に話した仕様ではクラフトに関係する要素はスキルレベルと作成するアイテムの難易度だけでしたが、どの場所でクラフトを行ったか、など、ダイナミックな要素を取り入れていくかもしれません。
少なくとも、いつでも同じ条件でクラフトができる、という仕様にはならないでしょう。
レシピブックには"How to Craft"というデータを新しく実装します。
これは各アイテムの作成方法を木版画スタイルの挿絵とテキストで説明したもので、よりクラフトの雰囲気を盛り上げる演出になると思います。
クラフトスキルの系統も増やしていきますよ。
まだアルケミーとクッキングは実装されていませんが、もうすぐお披露目できるはずです。
ポーションや染料や食べ物・飲み物のクラフトが可能になります。もちろんアルコールもね。
先ほどもいったように、まだクラフトシステムは土台が整ったばかりなんです。
今後もクラフトにはどんどん機能が追加されていくでしょう。
CS:
技術的な話も少しさせてください。
次のリリースではアイテムのトラッキング機能を実装する予定です。
例えばあなたが1本の剣がもっている場合、その剣にはサーバからユニークIDが付加されます。
このIDによって他の全ての剣と区別されることになります。
たとえ同じ種類で同じ性能でも、そして同じ場所で売られていたものとしても、ユニークなアイテムとして識別することができるのです。
これにより、そのアイテムが今までどういう経路を辿って誰の手に渡っていったかが分かるようになるんです。
よって、チートによって作り出されたアイテムが発見されても出所まで追跡が可能です。
この追跡機能はチートを抑制するだけでなく、ゲーム内経済の状態を把握するのも役立つでしょう。
もちろんプレイヤー側からはそういったデータを参照することはできませんけどね。
あるアイテムが、誰が作って、誰の手にわたり、どういった使われ方をしたか、それら全てをこちら側は把握できるシステムになっているんです。
RG:
繰り返しになりますが、話した仕様は変更になる可能性になります。
ご了承ください。
Dallas:
(プレゼントの当選者を発表)
RG:
ハングアウトに最後まで付き合ってくれてどうもありがとう!
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- Dev Hangout Deep Dive 要約 – Multiplayer & Instancin...
- SotA開発チームに新たなアニメーションスタッフが加入
- Update of the Avatar #70 – 2014.04.25
- Update of the Avatar #69 – 14/04/18
- アルファテスト・リリース5 既知の問題
- アルファテスト・リリース5 インストラクション
- アルファテスト・リリース5 要綱
- Dev Hangout Deep Dive 要約 – Single Player Offline オ...
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- Update of the Avatar #68 -- 14/04/11
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- Update of the Avatar #67 – 14/04/04
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- Update of the Avatar #66 – 14/03/28
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4月
(15)
いつも有益な情報をありがとうございます。
返信削除クラフトは面白いものに仕上がりそうですね~。
UOでは家具職人をやっていたので、SotAのクラフトにも期待しています。
返信削除αテストをやった限りだと、GUI周りはもっと改良して欲しい気がします。
今回の家具まわりのシステムはすごいことになりそうですね。
削除制作側が用意した家具以外にも、クラウドソーシングで調達したモデルや、有志制作のクオリティの高いモデルが継続的にゲーム本編に投入されていっています。
Bowen's Art Thread
grnarrow's art thread
大げさな話ですが、SotAのハウスデコレーションは無限のバリエーションをもつものになるかもしれませんね。