アルファテストR6の感想

今回のコンセプトは既存コンテンツのブラッシュアップです。
新しいライティングによるグラフィックの強化、R5では未完成だった戦闘システムの部分的な実装とバランス調整の実現、各種エフェクトやアニメーションの実装、といった目に見える改善のほか、アイテムルートが仕様通りに機能するようになったり、ハウジングアイテムの処理方法の変更により街中でのフレームレートが改善されたりなど、裏方の仕事もしっかり効いています。
また、インターフェース面でも細かい改善が為されており、プレアルファでありながら遊びやすさにも配慮した作りになっています。
R6は今までのリリースの総集編といってもいいでしょう。


グラフィックの強化


R5からライティングの仕様が変更されましたが、R5の時点では調整が為されておらず、極端に暗くてプレイ不能な場所があったりオブジェクトにゴミがついているような箇所が見られたりと、仕様変更の魅力が分かりづらいものになっていました。
開発チームはライティングに関して、昼は明るく夜は暗く、という方針を掲げており、R6では昼夜のライティングがよりハッキリしたものとなっています。
R4以前は全体的に光の色味が白っぽいものでした。
これはこれでコントラストが効いていてなかなか綺麗に見えるのですが、今回の新しいライティングの採用により光による表現のバリエーションが大幅に増え、景観におこる様々な変化がより魅力的になったように思います。


昼はより明るく


夜はより暗く。太陽がない場所では、松明やライトの魔法などの照明が必要になります。

また、ライティングの変更の他、人間の瞳孔の収縮を再現した明るさ調整も導入されています。
たとえば暗がりから明るいところへ出ると、人間の瞳孔は目に入る光量を絞るために収縮し、視野の明るさを抑える機能が働きます。
逆に明るいところから暗い場所へ入ると、目が慣れる(瞳孔を開き、より目に入る光量を多くする)まであたりの様子は真っ暗に見えるでしょう。
実際にSotAのゲーム画面でどういうことが起こるかというと、アバタールが日陰に入ると画面上の光が差している部分がよりビビッドになり、日なたでは逆の現象が起こります。
実際に下の比較スクリーンショットを見て頂くとわかりやすいと思います。

アバタールが日なたにいると画面上の明るさは抑えられ、日陰に入ると明るさが強調されます。


もう一例。こっちのほうがより明暗がわかりやすいですね。

日なたや日陰に移動して5秒ほど経過すると、徐々に明るさの変化が起こっていきます。
また、太陽を直視した時にもこの変化がおこり、始めは大きく見えた太陽の輪郭が徐々に小さくなっていくという演出を見ることができます。

今回、オウルズヘッドの街の夜明けから朝にかけての散策動画をアップしたので、ぜひその変化を確かめてみてください。
ライティングだけで随分と印象が変わるのが分かると思います。

■Shroud of the Avatar アルファテストR6 オウルズヘッドの街




■比較参考:Shroud of the Avatar アルファテストR3 フレームレートテスト1 オウルズヘッドの街




戦闘システムの調整


R5では各スキルの追加効果やエフェクトが未実装でしたが、今回それらの実装と全体的な戦闘バランスの見直しが為されています。
以前よりも敵が強くなり、各スキルを駆使しなければ容易にやられてしまうでしょう。
その場復活にも45秒のペナルティが課せられるのでなるべく死なずにゲームを進めたいところです。
今回、Vale島の南になるアンデッドの遺跡を攻略した動画をアップしました。
実は今までこの遺跡には足を踏み入れたことがなかったので、全編にわたっておっかなびっくりなテンポの悪いムービーとなっております。
遺跡攻略に使用したスキルセットは以下の通り。

1. ダブルスイング: 剣スキル。二回連続で攻撃。
2. ワールウインド: 剣スキル。回転斬りを放ち、範囲内の敵を同時に攻撃。
3. ディフレクト: 盾スキル。近接の物理防御力をアップ。肉弾タイプを複数相手にする場合はほぼ必須。
4. ファイアーボール: Fireマジック。ターゲットに火球を放つ。着弾時に爆風により周囲の敵にダメージ&炎上効果(継続ダメージ)。非常に有用な攻撃スキル。
5. ライトニング: Airマジック。敵単体に対して電撃を放つ。威力とリーチに優れスタン効果も。

6. ヒーリングセルフ: Lifeマジック。自分を回復する。様々な場面で有用な回復スキル。
7. ヒーリング・レイ: Lifeマジック。ターゲットにヒーリングの魔法をかける。
8. シールドバッシュ: 盾スキル。シールドで相手を攻撃。威力は低いがスタン効果有。あまり使わない。
9. シアリング・レイ: Sunマジック。相手を太陽光線で攻撃。アンデッド相手に強いかな、と思ったのですがそうでもない様子。
0. リザレクト: Lifeマジック。戦闘不能の味方を回復する。今回はソロなので関係なし。

オウルズヘッド南西の平地でエルフを狩ってお金を稼ぎ、オウルズヘッドの武器屋でプレートメイルセットを調達して出陣。

■Shroud of the Avatar アルファテストR6 南の遺跡



クエスト報酬の実装


今回多くのクエストで達成報酬がもらえるようになりました。
オウルズヘッドで請け負える盗賊討伐のクエストや、アンデッド討伐のクエストでは、証拠の品を持ち帰ればお金に換金してくれるようになっています。
今回はオウルズヘッド周辺を脅かしているRed Sash Banditsのクエストを実際にプレイした様子を動画に撮っています。
盗賊達はただ殲滅するだけでなく、各組織の人物に関する情報や彼らの事情なども聞き出すことができます。
この動画には日本語の字幕をつけていますので、ぜひご活用下さい。

■Shroud of the Avatar アルファテストR6 Owl's Nest






総評


今回はブラッシュアップが主な目的なこともあり、ゲームの各コンテンツがそれなりにプレイできるようになりました。
特にグラフィックはライティングの変更により大幅にパワーアップしています。
グラフィックは後回し、と公言されているものの次のリリースではヘッドモデルのリプレースも予定されており、プレアルファ版とはいえ要望の大きい箇所は早めに対応してくれているようですね。
シェーダーの変更により、岩やカベといったオブジェクトの表面の質感も向上しています。
これはオウルズヘッドの街の遠景の山の変化が分かり易いですね。
以前は山肌がのっぺりしていましたが、R6では陰影がクッキリついて立体感が増しています。

まだ暗すぎてまともに攻略できないエリアがあったり、装備によってはキャラクターのライティングがおかしい箇所があったりしますが、今後に大きく期待できる変更だったと思います。


また、R6ではクリックで反応するオブジェクトに対してはカーソルの色だけでなく、カーソルの輪郭もハイライトされるようになりました。
動物の死体や伐採可能な木などに、より直感的にアクセスができるようになっています。
(スクリーンショットではカーソルが写らないのでわかりにくいですが)


戦闘に関しては発展途上なのでなんともいえないのですが、今の状態だと思い切り旧作RPGのノリですね。
これは内容が内容だけに、デッキシステムやランダムディールが実装されないと評価することができないです。
ただ、ロード・ブリティッシュ陛下が自信マンマンにデッキシステムによる戦闘を推していたので、そこに全ての望みを掛けたいところ。

今までリリースを重ねるごとに確実にゲームとして面白くなっているので、次のリリースも大いに期待できると思います。
来月末を楽しみに、しばらくはニュー・ブリタニアから離れることにしましょう。

1 件のコメント:

  1. いつも楽しみに記事を読んでます。有用な情報をありがとうございます!

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